奨学金は本当にありがたい制度です。僕も奨学金制度を利用できたおかげで大学に進学することができました。
日本学生支援機構様には心から感謝をしています。
でも、これから大学や専門学校、高校に進学し貸与型奨学金を借りようとしている・すでに借りている学生の皆さんには声を大きくして言いたいことがあります。
なお、記事では学生さん向けに書いていますが、今返済中の方々にも僕の返済プロセスは参考になると思うので、ぜひ読み進めてみてください。特に後半は参考になると思います。
奨学金返済はホントに大変だからできれば借りないほうがいい!
借りるなら必要最小限で借りるべき!
すでに借りているなら減額を申請するべき!
この3点は心から思っていることです。
なぜそう思うのかを僕の返済経験も踏まえて説明します。
僕自身の返済経験
僕自身実家が極貧だったということもあり、大学進学は奨学金に頼るほかありませんでした。
僕のプロフィールはこちら。
というわけで、大学卒業時点で318万円もの借金を背負うことになります。
しかも、僕は就活に失敗していたので、大学卒業後はフリーターという状況でした(上の関連記事を参照ください)。
まさにこれから船出をしようとしている若者の乗った船は半分沈没しているような状況ですね。(全く笑えない・・)
就活失敗したときはもう人生終わったなと本気で思っていましたね。
卒業と同時に背負った借金の詳細をご覧ください・・・
これをみると毎月16445円を216回で利子込みで355万円となります。
216回なので、毎月16445円をざっと18年払い続ける計算です。
22歳で卒業して40歳で返済完了です。
新卒の一般的な給料は20万で手取りはざっと16万円。そこから1.6万円が毎月引かれるわけです。
ということで無事新卒入社できても毎月14万少しで生活しないといけないわけです。
ここから家賃やら携帯代やらを払ってたらカツカツでしょうな。
新卒で就職できたらまだまし・・フリーターなら無理ゲーですよ。
病気や事故、会社倒産など人生何があるかわかりません・・
僕の完済プロセス
僕は大学を卒業後アルバイト生活を送り、その後海外に移住しました(詳細は上のプロフィールからどうぞ)。
海外移住後日系自動車部品メーカーに就職し、与えられた場所で成績を出し続けた結果、比較的良い給料をもらうことができたため、給料を貯めては繰上返済を繰り返し3年ほど頑張って全額返済できました。
僕は運よく流れに乗れただけで、もしそうでなければ今日もコツコツアルバイトをし返済を続けていることでしょう。
だから僕の例は参考にならないので、これを見て楽観視しないでくださいね。
借りるべきではない3つの理由
ここからは借りるべきではない理由を述べていきます。
普通のサラリーマン生活では思うほど給料は上がらない
まず給与はそんなに上がりません。
こちらのサイトを参照すると、給与BANK:年代別の平均年収
20代の平均年収は346万円(月収換算では28.8万円)
30代の平均年収は436万円(月収換算では36.3万円)
注意が必要なのはこちらの金額は平均値であり、中央値で見ればこれよりもさらに低くなる可能性があります。
また、手取りベースでみるとこれよりも低くなってしまいます。
これをみると毎年7500円ずつ賃金が上がると10年で20代平均から30代平均に達します。
ということで毎年7500円の給料アップが平均的だと言えます。
僕はこれをとても少ない上昇だとみます。
僕が働いていた中国では現地従業員に対して毎年最低10%の賃上げがあり、
それでも不満足で辞めていく人たちが多くいました。
20代の平均28.8万円の10%は2.88万円です。
そう考えると日本の給料はあまりにも低い上昇であるといえます。
余談が過ぎましたが、見て頂いたとおり給料アップのペースが遅いので、奨学金返済は長期に渡ってあなた自身の生活の負担になります。
人生は想定外の連続
上で述べた給料アップはあなたの生活が順調に続いた場合に限ったことで、人生順風満帆ということはなく、ときには大激震が走ります。
例えば、
- 鬱になる
- 病気にかかる
- 事故に遭う
- 会社が倒産する
- リストラされる
- 家族が病気になり看病に終われる
など、もう何が起こるか予測ができません。
そんな予測できない社会人人生のスタートに数百万円もの借金を背負っていくのは、ハッキリ言って竹やりで戦場に突入するような無謀なことと言えるでしょう。
新しいことにチャレンジできない
僕は一見すると順調に返済を進めたように見えますが、実際は返済にとても苦しみました。
どういうことに苦しんだかというと、僕は勤めていた会社を辞めて日本に帰国することを考えていたのですが、この借金があったために辞めたい想いを持ちながら2年働き続けました。
この期間モチベーションは辞めるために借金返済ということで本当に精神的につらかったです。
- 新しくやりたいことがあるのにできない。
- やりたくないことから逃げたいのに逃げれない。
正直言ってこの2つはめちゃくちゃ苦しいです。
借りるならこの7つの心構えを
あなたが返済に苦しまないことを願い元返済経験者の僕から7つアドバイスがあります。
できるなら借りない
もし家族内で資金をどうにかできるなら外部からお金を借りることは極力避けましょう。
もしくはバイトを頑張って乗り切りましょう。
借りるなら必要最小金額で
どうしても借りる場合も余分に借りないように。
人間借りた分だけ使ってしまうものです。僕がそうでした。
途中からでも減額申請を
すでに借りている人は減額申請を検討しましょう。
これから借りる人も途中からバイトなどで収入が発生し始めたら減額申請を検討しましょう。
進学を遅らせる&休学し自力で資金確保を
正直1、2年の遅れは社会に出れば全く影響ありません。
まず自力で稼いでから進学するのだって全然ありです。
生活費は最小限に
具体的なアプローチを紹介します。
- 住まいはシェアハウスか寮で固定費削減
- 格安スマホで固定費削減
- トイレなどは大学や公共施設を利用
- 食事はバイト先の居酒屋でこっそりと
- 服は父親のお古で
このアプローチは僕が実際に行なっていたことです。
僕はこれを実践してお金を貯め、貧乏でしたが海外留学まで実現しました。
返済を最優先で
卒業後は返済を最優先に生活をしましょう。
いつか起こるかもしれない想定外や新たな夢への準備に卒業前から取り掛かることで倹約を習慣づけましょう。
返済に困ったら放置せず
借金返済はコツコツと行うしかありません。頑張りましょう。
それでも自分自身で解決することが難しい場合、やはり専門家へ相談するのが良いでしょう。
名村法律事務所など借金専門の法律相談のできるところがあります。ぜひご自身で探してみましょう。
絶対放置しないで!
まとめ
- 普通のサラリーマン生活では思うように給料は上がらない
- 人生は想定外の連続
- 新しいことにチャレンジできない
- できるなら借りない
- 借りるなら必要最小金額で
- 途中からでも減額申請を
- 進学を遅らせる&休学し自力で資金確保を
- 生活費は最小限に
- 返済は最優先で
- 返済に困ったら放置せず
説教くさく説明をしてしまい申し訳ないです。
おっさん(まだ28歳だけど・・)の戯言としてご容赦ください。
僕は極貧家族で育ったので、どうしても奨学金を借りるしか大学に行く選択肢はありませんでした。
奨学金によって大学に進学できたので、本当に感謝をしています。
でも、同時に奨学金返済が大きな負担となりました。
これからの未来を担う僕よりも若い世代にはどんどん夢に向かってチャレンジをしてもらいたいですし、少しでも参考になればと思い少し熱く語ってしまいました。
ご利用は計画的に!