この記事では以下のような悩みに焦点を絞り解説をしていきます。
- 中国ではLINEとかGoogleが使えないって聞いたけど本当?どうすれば良いの?
- 中国でのインターネットはどうすれば良いんだろう?
- 中国ならどのWiFiレンタルを選べば良いの?会社やプランが多すぎてよくわからん!
この記事を読んでわかることは、
- 中国のネット事情
- 具体的な対策(WiFiなど)
- 選ぶべきWiFiのプラン
- おすすめのWiFiレンタルサービス
(サービス名を列挙するだけでなく「この会社のこのプランが良い!」まで言及)
筆者の紹介
記事を書く前に僕自身の紹介をします。大学時代に1年間北京に留学、社会人では18年9月まで4年半中国駐在。合計5年半を中国で過ごす。中国のインターネットには4年半苦しみながら試行錯誤してきたので、現地で長く生活した者の視点からもおすすめを紹介することが可能です。とりあえずネットの規制回避は必須です(切実)。
3日までの短期なら海外ローミングが第一候補
中国では海外ローミングでネットに接続する場合、ネットの規制回避が可能です。
ご存知の通り海外ローミングはそれなりにコストがかかるので長期での滞在ではWiFiレンタル持参がおすすめですが、3日程度の短期かつあまりネット接続しなければ海外ローミングの方が低コストで手間も少ないのでまずはご自身のキャリアの料金体系を確認してみましょう。
4日以上の中国旅行ならWiFi持参がおすすめ
中国では無料の公共インターネット環境が充実しています。
それにも関わらずWiFi(ルーター:以下省略)を持っていくべきなのは、その多くが利用する際に中国の携帯番号を入力する必要があるためです。
主なところでは高速鉄道駅、マック、スタバなどがこのタイプに入ります。
そのため、中国の携帯電話を所有していない人はWiFiの持参をおすすめします。
もう一つの理由としては、中国の公共ネットはセキュリティーが弱くウイルスやスパイウェアが非常に多いため、セキュリティー面も考慮に入れるとやはりWiFiを持参するというのが安全です。
なお、WiFiレンタル以外の方法にも言及すると、
- ドコモなどの携帯キャリアによる国際ローミング
- 中国SIM(規制回避可能)
という方法もありますが、携帯キャリアによる国際ローミングは期間が長くなるとコストが高く、中国SIMの場合SIMフリースマホまたはタブレットが必要になるためこの記事では取り扱いません。
次ではレンタルすべきWiFiの必須条件を説明していきます。
中国旅行用レンタルWiFiの必須条件
中国はネット規制が厳しく通常Googleなどのウェブサイトにアクセスできないといった特殊なネット環境です。
そのため規制をかいくぐり日本と同じようにウェブサイトにアクセスするためにレンタルするWiFiも注意をして選択する必要があります。
選択すべきWiFiの必須条件はネット規制回避と4G回線になります。
1つずつ解説をしていきます。
ネット規制の回避は必須
中国旅行用にWiFiを選択する上で最も重要なのがネット規制が回避できるかどうかという点です。
回避しないと多くの中国国外サイトにアクセスできません。
アクセスできない代表例としては以下の通りです。
ネット規制状況(中国で見れないサイト)
見れないのはGoogle系の全てのサービス、Yahoo検索、Twitter、Facebook、LINE、Instagram、Dropboxなど。
ちなみに中国国外の会社ホームページなどあらゆる国外サイトへもアクセスがしづらい状況です。
規制回避なしで唯一使える検索エンジンは百度ですが、中国国内から百度を使っての検索では海外の情報がほとんど表示されないという状況です(5年間の駐在員時代の経験)
次では規制回避の方法を見ていきます。
ネット規制回避方法(国際ローミングタイプとVPNタイプ)
便宜上タイトルではVPNと記載しましたが、実は回避する方法は2つあります。
1つは国際ローミングによる規制回避方法。
もう1つはVPN(Virtual Private Network)による規制回避方法です。
結論からいえば、短期滞在者の場合は国際ローミングがおすすめです。
理由はラクに使え、回線も比較的安定しているためです。
※数ヶ月以上の長期滞在は現地でのネット契約+VPN契約(Nord VPN)がおすすめです。
国際ローミングタイプのWiFiのメリット・デメリット
メリット
- VPNのようにデバイスでの初期セッティングする必要がなくそのまま使えてラク。
- 規制回避された回線が比較的安定。
- 1つのWiFiで複数人が規制回避された回線を使用可能。
デメリット
- WiFiルーター本体側で規制回避を行なっているため、ホテルや公共WiFiを使っての規制回避ができない。
こんな人におすすめ
- 細かい設定は抜きにしてとにかくサクっと使いたい人。
- 滞在先ではSNSやネット検索、地図の確認くらいにしかネットは使わない人。
- 複数人で1つのWiFiを使う予定の人。
VPNタイプのWiFiのメリット・デメリット
メリット
- デバイスでVPN回線の設定を行うため、例えばホテルなどの公共WiFiを使う際も規制回避できる。これにより、持参したWiFiの通信量を節約することができる。→持参したWiFiの通信量を超えた大容量で使いたい人におすすめ。
- 暗号化された回線のためセキュリティー性能が高い。
- 1日の利用枠が1GBのものや無制限などの大容量通信プランがある。
デメリット
- 初期設定が煩雑。
- 回線が安定しない場合が多い(近年は特に)。→中国政府によるIP遮断と運営元による対策のイタチごっこ。
- 基本的に1台のデバイスしかVPNによる規制回避された回線を使えない。
こんな人におすすめ
- 滞在中も仕事などで大量にデータ通信を行う必要があるひと。
- 滞在中にYoutubeなどの動画をたくさん見たい人。
4G LTEは必須
規制回避と同じように重要なのが4Gでの通信です。
中国には5年駐在しましたが中国の3G回線は非常に遅く使い物になりません。
マップなどサクサク使いたい場合は4Gは必須になります。
おすすめのWiFiレンタルはこれで決まり
ここからは上で説明した規制回避と4G通信という2つの条件を満たしたWiFiレンタルを規制回避方法別にランキング形式で紹介していきます。
規制回避方法別にランキング分けしている理由としては、上で説明したようにニーズが異なるためです。
次の項目では規制回避された4G回線の通信料500MB/日で価格比較しています。
その前に500MBがどれくらい使用できる容量なのか確認をしてみましょう。
注意が必要なのは動画の場合、高画質で視聴した場合はあっという間に500MB消費してしまいます。
GLOBAL WiFiによるとYoutubeをHDで視聴した場合、約4分で500MBを消費してしまいます。
Instagramも消費量が大きく約20回の投稿で500MBを消費します。
ゲームも同様に通信量が大きいので使用の際は注意が必要です。
国際ローミングタイプのおすすめWiFiレンタル3選
おそらく今後のWiFiレンタルの主流は国際ローミングタイプになってくるでしょう。
というのもここ最近は中国のネット規制が厳格化しており、VPN接続が不安定になってきていることや、国際ローミングの方が設定等不要で使いやすいためです。
ただ、中国の規制状況によってもコロッと状況は変わってしまうためしっかりと最新情報を確認した上で選択しましょう。
国際ローミングタイプはこんな人におすすめ
- 細かい設定は抜きにしてとにかくサクっと使いたい人。
- 滞在先ではSNSやネット検索、地図の確認くらいにしかネットは使わない人。
- 複数人で1つのWiFiを使う予定の人。
おすすめNo.1 チャイナDATA
国際ローミングタイプで最もおすすめなのはチャイナDATAです。
おすすめポイント!
- 料金格安
- 配送料無料
- 中国特化サービスのため安心
- 中国最王手チャイナモバイル回線
- コース、サイト情報がシンプルでユーザーの利便性が考えられている
VPNタイプを含めても最もおすすめしたいWiFiレンタルがチャイナDATAです。
まず配送料を含めた料金が他社サービスに比べて格安です。
そしてサービス内容がシンプルなのでわかりやすのもユーザー視点に立っており信頼が置けます。
回線は中国で圧倒的なシェアを誇るチャイナモバイルの回線が使われており回線自体が信頼できます。
おすすめNo.2 イモトのWiFi
国際ローミングタイプの2番目におすすめするのはイモトのWiFiです。
おすすめポイント!
- 知名度が高く安心感がある
- 豊富なオプションからカスタマイズできる
- 空港受け取りや電話対応などのサービスが充実
- 早割等の割引制度を利用すれば最大20%OFFになる
- 会員特典があり頻繁に利用する人にとってはおすすめ
残念なポイント
- 料金が高い
- コースが複雑でわかりにくい
- 過剰なサービスによりコストアップ
- 規制回避しないタイプも販売されている
知名度が高く、サービスも充実しており安心感があります。
早割や会員特典など上手にお得な情報を駆使すれば料金もお得に利用することができます。
一方で、コースやサイト内容があまりユーザー視点に立っていないという点が多少残念に感じます。
おすすめNo.3 エクスモバイル
国際ローミングタイプの3番目におすすめなのはエクスモバイルです。
おすすめポイント!
- 配送料が無料
- 料金が比較的安い
残念なポイント
- 料金が他社と比較しにくい
- 容量追加は3500円と最初の2GB分よりも500円値上げ
- 容量追加対応が24時間以内となっており、それまでWiFiは使えない
- 使用した通信量の確認ができないので、いつ2GB分を使い終わってしまうか予測できない
エクスモバイルの場合2GB3000円のように容量によって料金が決まっています。
4日で2GBと使えば1日あたり750円。
また1日あたりのWiFiレンタル料は198円なのでトータルでは948円となりコスパは割と高いサービスです。
ただ、残念なポイントが致命的に残念です。
VPNタイプ3選
VPNタイプは設定が面倒で、回線が不安定であるものの、ホテルなどの公共回線を使い規制回避ができるというメリットがあります。
工夫して利用すれば容量を気にせず利用ができ、また回線をWiFiルーターだけに頼らないという点でリスク回避にもなります。
VPNタイプはこんな人におすすめ
- 滞在中も仕事などで大量にデータ通信を行う必要があるひと。
- 滞在中にYoutubeなどの動画をたくさん見たい人。
おすすめNo.1 jetfi
VPNタイプで最もおすすめするのはjetfiです。
おすすめポイント!
- 全6社の中で最安値
残念なポイント
- VPNについての詳細説明が不足
jetfiの魅力は何と言っても最安値であることです。
とにかくコストを安く抑えたいという人におすすめです。
また、VPNは中国政府の動きによって繋がりやすかったり逆に繋がりにくいことがあり、どの会社のVPNも一様に影響は受けます。
そのため選択前にVPNに対する各社の認識を把握しておきたいところですが、jetfiについてはVPNに対する詳細な情報がないため不安は残ります。
おすすめNo.2 GLOBAL WiFi
VPNタイプで2番目におすすめするのはGLOBAL WiFiです。
おすすめポイント!
- 上場企業かつ実績があり安心感がある
- 豊富なオプションからカスタマイズできる
- 空港受け取りや電話対応などのサービスが充実
- 早割等の割引制度が豊富、タイミングによっては最安値になる
- 4G(VPN)のコースが250MB/500MB/1GBと豊富
残念なポイント
- 料金が高い
実績面、サービス面ではGLOBAL WiFiが最有力です。
ただし料金が高めに設定してあり、早割や特別な割引制度を経由した利用をおすすめします。
また、4G回線は他社と同じく中国王手通信会社経由なので基本的に差はありません。
VPNについても各社の対策も重要ですが、中国政府の影響が大きく一概にどこのVPNがおすすめとは言及しづらいため、やはり価格面での差別化が重要になります。
おすすめNo.3 Wi-Ho!
VPNタイプで3番目におすすめするのはWi-Ho!です。
おすすめポイント!
- 豊富なオプションからカスタマイズできる
- 早割等の割引制度が豊富、タイミングによっては最安値になる
- 4G(VPN)のコースが300MB/500MB/1GB/無制限と豊富
残念なポイント
- 料金が高い
サービス面はイモトのWiFiやGLOBAL WiFiと遜色がないほど充実しております。
また無制限コースがあるのが他社との差別化ポイントです。
ただVPNの場合ホテル回線を暗号化して通信もできるため必ずしも大容量が必要になるということはないでしょう。
まとめ
今一度おさらいをしましょう。
- 中国旅行にはWiFiレンタルがおすすめ
- 選ぶべきWiFiレンタルはネット規制回避ができることと4G通信ができること
- ネット規制回避は国際ローミングとVPNがあり国際ローミングタイプがおすすめ
- 国際ローミングタイプではチャイナDATAが最もおすすめ
- VPNタイプではjetfiが最もおすすめ
- 総合では第1位チャイナDATA、第2位イモトのWiFi、第3位jetfi
WiFiと合わせて持っていきたいおすすめアイテム
モバイルバッテリー
おすすめはコンパクトでスマホ1回分の充電がまかなえるAnker PowerCore 5000がおすすめです。
銀聯対応クレジットカード
中国でも最も広く使用される決済サービスが銀聯カード(UnionPay)です。
Visaカードなどは一部のホテルでしか利用できないため中国旅行に行く際にはUnionPay対応のクレジットカードを1枚持っておくことをおすすめします。
有名なところでは三井住友銀聯カードがあります。
これはショッピング専用カードとなりますので、キャッシングは出来ませんが、それでも様々な場所で使えるので中国に行く際は1枚は持っておきたいところです。
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海外旅行保険付帯クレジットカード
海外での不測の事態に備え海外旅行保険への加入は必須と言えるでしょう。
しかしながら、海外旅行保険は非常に高額な商品のため、出費を下げるワザとして海外旅行保険付帯のクレジットカードを持っていくという方法をおすすめします。
おすすめなのは年会費永年無料で自動(利用なし)で海外旅行保険が付帯されるクレジットカードであるエポスカードです。
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変換プラグ(コンセント)は不要
中国ではいくつものコンセントタイプが混在しており、全てではありませんが日本と同じコンセントにも対応しています。
現地で必要になった場合でもホテルで借りたり、近くの電気屋で購入することも可能です。
それでも念のために持っていきたい方はあらゆるタイプのコンセントに対応できる変換プラグがおすすめです。